IR 企業情報
経営課題
2026年9月16日 現在 経営方針、経営環境、中期経営計画などを踏まえまして、当社グループが優先的に対処すべき課題は以下のとおりです。
- 1. ビジネスモデルの転換顧客にとっての価値(顧客価値)を創造し、または増大させる課題解決(ソリューション)提案を強化するとともに、その価値に見合った収益に結びつけることが、当社グループの業績拡大に向けた最重要課題です。
その実現に向けて、各事業会社が製品・サービスを個別に提供するだけでなく、グループ各社が有する技術、商品・サービス、顧客基盤及び人材を組み合わせ、顧客の課題を起点として解決策を提供するビジネスモデルへの転換を進めてまいります。
具体的には、情報コミュニケーションでは、印刷物の提供を中心とした従来型のビジネスモデルから領域を広げ、企画、BPO、デジタル、ロジスティクス、紙器・パッケージ等を組み合わせたワンストップソリューションを提供します。パッケージ事業については成長分野として育成してまいります。
ソリューションセールスでは、単なる機器・資材の販売にとどまらず、顧客の事業発展や生産性向上に資する機器、システム及びサービスを組み合わせた提案力を強化します。
半導体関連マスクでは、設計・製造・検査等の技術と国内外の事業基盤を連携させ、顧客ニーズへの対応力と事業領域の拡大を図ってまいります。
こうした各事業の変革をグループ全体の成果につなげるため、会社・事業の垣根を越えた情報共有と連携を進め、顧客接点を通じて得られたニーズを新たな提案やサービス開発に活かします。また、継続的な受注基盤を拡充するとともに、事業・顧客・地域の分散を通じて需要変動の影響を抑制し、安定した収益構造の構築を進めてまいります。
また、顧客価値に見合う適正な収益を確保するため、生産・業務プロセスの見直し、設備の最適配置、DXの活用及び生産性向上に継続的に取り組みます。労務費、物流費、原材料価格及びエネルギー価格等の上昇に対しては、販売価格への適切な転嫁に加え、品質を維持しつつコスト削減を実現するVA提案を推進し、収益基盤の強化を図ってまいります。 - 2. 事業ポートフォリオの改革紙媒体への依存度低減、半導体関連マスク事業及び海外事業の拡大により、事業ポートフォリオ改革を進めます。M&Aも活用し、収益力の強化と事業領域の拡大を図ります。この方針に基づき、2026年7月13日付で、基板回路設計、基板電気検査サービス等を手掛ける大英エレクトロニクス株式会社を子会社化しました。今後は、同社を含むグループ各社の技術、顧客基盤及び経営資源の連携を進め、成長領域における取組の成果を中長期的な企業価値向上につなげてまいります。
- 3. 半導体関連マスク事業の強化及び事業領域の拡大印刷市場の縮小に対応する強固な事業ポートフォリオを実現するため、半導体関連マスク事業について国内外で事業基盤の強化を図り、当社グループの収益成長を牽引する中核事業へと育成することが重要な課題です。
その実現に向けて、竹田東京プロセスサービス㈱、㈱プロセス・ラボ・ミクロン及び大英エレクトロニクス㈱の国内3社、そして中国と東南アジアに展開する海外3社が連携し、グループ全体最適とシナジーの最大化を目指します。
大英エレクトロニクス㈱が培ってきた設計・検査に関する技術、ノウハウ及び顧客基盤を尊重しながら、当社グループが有する製造技術、設計・製造ノウハウ、営業基盤及び経営資源との連携を図ります。これにより、基板設計からマスク製造・検査に至る提案力の強化、顧客ニーズへの対応力向上、既存顧客に対する提案領域の拡大及びメタルマスク、フォトマスク、スクリーンマスク等の受注機会の拡大に取り組み、中長期的な企業価値向上につなげてまいります。
また、会社の垣根を越えた人事交流や情報共有による課題解決、新製品開発に組織的に取り組みます。 - 4. 気候変動対策当社グループでは、気候変動対策を企業の重要課題と認識し、生産設備の統廃合、省エネルギー活動の促進、太陽光発電システムの導入、事業活動プロセスの革新、再生可能エネルギー・グリーン電力の活用などを推進し、2050年度におけるカーボンニュートラルの実現を目指し、2030年度までに2020年度比でGHG排出量(Scope1及び2)を30%削減します。
- 5. 人的資本経営の推進当社グループは「企業価値向上」と「社員の幸せ」の両立を目指し、「人的資本への投資を強化し、人財の多様性確保と育成を推進。働きがいのある職場環境の整備を組織的・戦略的に進め、持続的成長を実現する強固な組織文化を築く」とする人的資本経営の基本方針を定めております。
多様な人財活躍促進(ダイバーシティ)、人材育成、働きやすい職場環境の整備、組織風土改革を推進し、社員エンゲージメントの向上を図り、従業員満足度を向上させることでモチベーションやパフォーマンスを高め、顧客満足度向上と企業価値向上につなげる人的資本経営を推進します。また、多様な人財活躍促進の一環として、女性管理職比率10%以上を目指します。 - 6. コーポレート・ガバナンスの強化取締役会の適正な規模と構成を維持しつつ、監督機能の強化と意思決定の迅速化を図り、積極果敢な経営判断をスピーディーに行える体制を構築してまいります。当社は、すでに取締役会における社外取締役の割合を過半数とし、女性取締役2名を選任するなど、独立性と多様性を備えた取締役会構成としております。今後もこうした体制を維持・発展させるとともに、各取締役の知見・経験を活かした実質的な議論を通じて、取締役会を企業価値向上に資する、より深度ある議論の場として高度化してまいります。さらに取締役会の機能を継続的に向上させるため、実効性評価の仕組みを導入しております。役員報酬については、投資家とのより一層の価値共有を推進するため、業績連動型の色彩を強めた報酬制度へ移行してまいります。また、海外事業の拡大に伴い、海外拠点には管理能力を備えた人材を配置し、定期的な教育を実施するとともに、当社及び外部専門家に適宜相談できる体制を整備することで、現地の法令や会計基準等に準拠したグローバルガバナンス体制を強化してまいります。
加えて、M&A等によるグループ会社の増加に対応し、グループ会社の経営管理、内部統制、リスク管理及び監査体制の実効性向上に取り組んでまいります。各グループ会社の事業特性を踏まえつつ、必要な情報を適時に共有し、当社グループとして適切な意思決定及び業務執行を行う体制を整備してまいります。 - 7. 資本効率の向上、資本市場との対話及び株主還元の強化当社グループは、資本コストや株価を意識した経営を推進し、成長投資、財務健全性及び株主還元のバランスを図りながら、資本効率の向上に取り組んでまいります。
また、M&Aを含む成長投資については、実行後の進捗及び成果を継続的に検証し、グループの収益力及び資本効率向上につなげてまいります。
2024年度から2026年度までを対象期間とする中期経営計画においては、連結営業利益16億円以上、ROE7.0%以上、PBR0.7倍以上、連結配当性向30%以上を経営指標として掲げております。これらの目標達成に向けて、既存事業の収益力強化、成長分野への投資、事業ポートフォリオの改革を推進するとともに、創出したキャッシュを設備投資、人的投資、成長投資及び株主還元にバランスよく配分し、持続的な企業価値向上につなげてまいります。
政策保有株式については、保有目的、取引関係、資本効率及び株主価値向上の観点から保有意義を継続的に検証し、縮減を進めてまいります。縮減により得られたキャッシュについては、人的投資及び成長投資等に有効活用し、持続的な企業価値向上につなげてまいります。
加えて、当社グループの成長戦略、資本政策及び株主還元方針について、資本市場から適切な理解と評価を得るため、IR活動の充実を図ってまいります。中期経営計画に掲げるPBR0.7倍以上の達成に向けて、株主・投資家との対話を通じ、事業ポートフォリオ改革、成長投資及び資本効率向上に向けた取り組み及びその進捗について、分かりやすく継続的に発信してまいります。
株主還元については、安定的な配当を堅持しつつ、より高水準の還元を目指してまいります。中期経営計画期間においては、配当実施金額に下限を設け、下限配当を逓増させる方針としております。さらに、今後の事業展開に要する内部留保を十分に確保できたと判断される場合は、自己株式の取得等も含め、機動的かつ積極的な株主還元を検討してまいります。 - 8. DXの推進及び情報セキュリティの強化当社グループは、社会課題・顧客課題の解決を目的としてDX戦略を推進します。目的達成のため、「社員一人ひとりが輝くためのDX」、「デジタル人材の育成」、「生み出す価値の変革」を推進してまいります。
社員一人ひとりが輝くためのDX推進では、デジタルツールの導入やレガシーシステムの見直しにより、業務効率の向上や場所や時間にとらわれない働き方を実現するDXを推進し、ウェルビーイングの実現を目指します。デジタル人材の育成では、eラーニングなどによるIT基礎教育、情報セキュリティ教育などを通じて、全社員のデジタルリテラシーの向上を図ってまいります。また、生み出す価値の変革では、DX推進により、顧客に新たな価値を提供してまいります。
一方で、DXの推進及び顧客課題解決型ビジネスへの転換を進めるうえでは、情報セキュリティの確保が重要な経営基盤となります。近年、サイバー攻撃等の脅威が増大しており、システム障害による事業停止や情報漏えいによる社会的信用の低下は、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。当社グループは、顧客から機密情報や個人情報をお預かりして事業を行っているため、情報セキュリティの強化を継続的に追求すべき課題と認識しております。
具体的には、情報セキュリティ強化に向けた設備投資に加えて、ISO27001及びプライバシーマークにおける関連規程の適切な運用、定期的な内部監査、標的型攻撃メールの訓練等による社員のリテラシー向上に努めるなど、情報セキュリティの強化を図ってまいります。